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申し入れ・要望

≪再販売価格拘束禁止に関する規制緩和に反対する意見〜流通・取引ガイドラインは緩和ではなく運用強化こそ必要〜≫
 2014年3月24日

 ≪内閣総理大臣、規制改革担当大臣、消費者担当大臣、消費者庁長官、消費者委員会委員長 宛≫

現在、内閣総理大臣の諮問機関「規制改革会議」におけるワーキンググループで、独占禁止法に基づく再販売価格拘束の禁止運用を規定した「流通・取引慣行ガイドライン」を緩和する検討が取り組まれています。

メーカーによる小売店等に対する再販売価格拘束禁止措置(以下、再販制度)は、公正・自由な競争を確保する競争政策の重要項目の一つであり、「消費者の選択する権利」を確保し、消費者利益の増進につなげる消費者政策と一体的なものです。

私たち消費者団体は、1991年に独占禁止法の運用基準として「流通・取引慣行ガイドライン」が提示された以降も「再販制度」の全面的な規制強化を求めてきました。

同ガイドラインの「見直し」が議論され、その検討が急ピッチで進む中、緩和へ向けた見直し方針は私たちの要求とは逆行するものであり、とても納得できるものではありません。規制改革会議などでの議論では、次のようなガイドラインの見直し(緩和)理由が提示されています。

■長期デフレからの脱却
■メーカーと小売業者との連携の構築
■多様化した消費者ニーズに対する付加価値の提供
■欧米では制度変更が進み、日本も緩和しないと国際競争力を失う
■米国企業と競争するためには見直しが必要

これら見直し理由は、そのほとんどが事実の誤認に基づくものであり、あまりに拙速な議論と言わざるを得ません。主婦連合会では、競争政策と消費者政策の一体的推進こそ重要と考え、検討の行く末に重大な懸念を表明するとともに、次の観点から「再販制度」の規制緩和には断固反対を表明します。

【記】

(1)規制緩和には「消費者目線」が反映されていません。
規制改革会議が打ち出す規制緩和策には消費者目線が欠如しています。消費者にとって規制緩和とは、当該事案の問題だけではなく、当該事案を含む消費生活全体を踏まえた上での総合的判断を必要とするものです。主婦連合会が求める総合的判断の前提条件は以下の通りです。
【消費者にとっての規制改革(緩和)に求める条件とは、規制緩和することにより、「安全性」「有効性」が従来と同等か、それ以上になる措置を伴うこと】
規制改革会議の検討では、本件に限らず、「いわゆる健康食品の機能性表示制度の導入」をはじめ、その多くが上記のような条件を考慮しない方向でなされています。

(2)「流通・取引ガイドライン」の趣旨と意義に誤解があります。
ガイドラインは独占禁止法の運用基準を示したものです。今回の見直しは、独占禁止法そのものの理念を変えることを意味します。ガイドラインの見直しで済まされる問題ではありません。

(3)欧米の制度についての、明らかな認識不足から議論が出発しています。
ワーキンググループの検討では、事業者団体からのヒアリングなどで「欧米並みに見直しを」との意見もあり、あたかも欧米の規制が緩く、日本が厳しいかのような前提をもとに議論がスタートしています。これは間違いです。欧米の競争政策は原則的には再販売価格拘束を厳しく禁止しており、これは従来も現在も変わりはありません。

(4)消費者利益の根拠が薄いか、あるいは不透明です。
ガイドラインを見直す(緩和する)ことによる「消費者利益」に関する事業者団体の意見には根拠がありません。「製品安全に関する情報が的確に消費者に提供できる」「商品購入トラブルを事前に防止することができる」「リコール対応が迅速にできる」などの「消費者利益」があげられていますが、これらについては、別途法的制度や新システムが求められます。「リコール対応」について、主婦連合会では「リコール基本法の制定」を求めてきました。ガイドラインの見直しによって事業者のリコール対応が向上するものではありません。

(5)見直しされた後に消費者利益を損なう可能性についての検討がなされていません。
ガイドラインの見直し検討は、これまでガイドラインの運用によって消費者利益が擁護されてきた点を重視していません。消費者に選択する権利が確保され、消費者の利益を擁護するものであること、公正・自由な競争を目的にしたものでもあること、などを考えると、その見直しによって、消費者の権利、消費者の利益が損なわれることになりかねません。ワーキンググループの検討はその点をまったく省みることなく進んでいます。

以上

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特定秘密保護法案は国民・消費者の権利を侵害する法案です〜同法案に断固反対を表明します〜


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