[2011年4月26日]《乳幼児・妊産婦への安全対策に関する要望》

【原子力発電所事故に関する要望書 その3】

《乳幼児・妊産婦への安全対策に関する要望》 

〜母乳汚染の事実を踏まえ、予防原則に基づく乳幼児・妊産婦への安全対策の徹底をはかり、正しい情報の一元的提供を再度求めます〜

2011年4月26日

《内閣総理大臣 宛》


主婦連合会は福島原子力発電所の事故による放射性物質の環境放出が長期間にわたり収束されない事態にあって、これまで何度か政府に対し、消費者が求める対応策を要望してきました。

その要望項目の一つに、乳幼児・妊産婦についての保護策の強化があります。

しかし、4月21日の各紙報道によると先般、母乳から放射性物質が検出され、乳児に摂取されている可能性が示唆されるに至りました。

低線量の放射性物質とはいえ、母乳を通した乳児の「内部被ばく」はもとより、食品・飲料、呼吸による幼児・子どもたちをはじめ、お母さん方の将来の健康影響が心配されます。

主婦連合会は、現在を、放射性物質の継続的放出のもと「非常事態」が「日常化」していくという、これまで人類が経験したこともない異常な事態にあると捉えています。

そこで、「消費者の安全の権利と安心の確保」へ向け、次の施策を早急に採用されるよう要望します。


要望事項

1. 食品安全委員会が7月をめどにまとめる予定の「放射性物質の食品健康影響評価」には、胎児を対象にした検討項目が挙げられています。ここに、乳幼児・子ども・妊産婦への健康影響の評価についても明確に追加すること。

2. 母乳に放射性物質が含まれている場合の乳児の健康影響評価を実施すること。

3. 早急に健康に関する消費者からの相談窓口の一元的整備を図り、「内部被ばく」に関する正しい情報を消費者に提供すること。

4. 厚生労働省が4月にまとめ配布した「妊娠中の方、小さなお子さんをもつお母さんの放射線へのご心配にお答えします」のパンフレットは、低放射線量の母乳による影響や「内部被ばく」の健康影響の観点が前提にされていません。「安全」を強調することで、かえって消費者に誤解・不安を与える内容となっています。早急に回収し、見直しを図ること。

5. 現在、依然として人工放射性物質の放出が収束されず、今後も最低数ヶ月以上にわたって日々放出され続けていくという、人類史上初めての非常事態の中、国民の健康調査の必要性は明白です。まず、全国的な健康調査を実施する方針を打ち出し、当面は、福島原発からの人工放射性物質による母乳への汚染事実を踏まえ、希望者の求めに応じて無料で健康調査を受けられるよう体制整備を急ぐこと。

6. その上で、将来にわたる総合的な健康調査・健康管理の方針・その制度設計に着手すること。また、その結果を速やかに公開してください。

7. 4月13日の主婦連合会「要望書」に記載したように、放射能汚染食品の対応については、すべての施策に「予防原則」を導入させ、それに基づく措置を徹底すること。

以上





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